DPC病院の診断群分類集計をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回はDPC病院でkintoneで診断群分類ごとの症例数を集計し病棟運用に活用した導入事例をお話しさせていただきます。

DPC病院の医療機関別係数は非常に重要

kintoneを導入いただいたのは200床強の急性期病院になります。DPC病院にとって、医療機関別係数は非常に重要です。というのもDPCにおける総診療報酬請求額は、包括評価+出来高評価+入院時食事療養費になりますが、そのうちの包括評価は、「診断群分類ごとの1日当たり包括点数」×「入院日数」×「医療機関別係数」×10円となります。つまり1日当たり包括点数に入院日数と医療機関別係数を掛けて個々の病院の包括点数が決まりますので、医療機関別係数は極めて重要になります。その医療機関別係数を構成するものとして、「機能評価係数Ⅱ」があります。「機能評価係数Ⅱ」は、医療機関が担うべき役割や機能に対するインセンティブを評価したものですが、この機能評価係数Ⅱの評価項目の評価として12症例(1症例/月)以上ある診断群分類のみを計算対象とするという条件があります。ですので、DPC病院は診断群分類ごとの症例数を把握しておくことが非常に重要になるのです。

kintoneで診断群分類ごとの症例数を毎週集計

前置きが長くなりましたが、そういう理由で病院様より「診断群分類ごとの症例数を毎週、集計したい」という要望をいただいたという訳です。こちらの病院に導入されている電子カルテ及び医事会計システムには、CSV形式で各種データを出力できる機能がありましたので、kintoneのAPIを活用し、診断群分類ごとの症例数を集計する連携プログラムを作成しました。対象となる期間が10月~翌年9月ですので、その期間で絞り込みを行なうことで、毎週、その日時点で、診断群分類ごとの症例数がわかるようになりました。また、参考データとして前年の同期間の症例数も別途集計しましたので、そちらとの比較もできるようにしました。DPC分析システムにおいても、診断群分類ごとの症例数の集計は可能ですが、DPCファイルでの集計ですと、月単位で月末まで待たないと集計できないのですが、それが毎週、集計できるようになりました。

DPC病院の診断群分類集計をkintoneでのまとめ

このように、既に導入されているシステムのデータをkintoneのAPIを活用し連携することで従来、見えなかったものが見える化される=DXを実現できるようになります。なお、週報作成と同様に、RPAを組み合わせたことで、これらを自動化したことも付け加えておきます。