退院調整(ベッドコントロール)をkintone(キントーン)で
こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「退院調整(ベッドコントロール)をkintone(キントーン)で」ということで、kintoneで病院の地域包括ケア病棟への退院調整アプリの導入事例についてお話させていただきます。
地域包括ケア病棟のベッドコントロールに課題
kintoneを導入されたのは地域包括ケア病棟と療養病棟で病床数100床程度の病院になります。地域包括ケア病棟は入院基本料の算定期間=入院期間が最大60日ですので、それまでには患者に退院していただく必要があります。そこで在宅へ復帰が可能な患者については在宅もしくは介護施設へ退院していただきますが、在宅への復帰が難しい患者については療養病棟へ転棟することになります。従来、地域包括ケア病棟の患者の退院については、地域連携室が主治医、病棟、リハビリ部門と連携し、退院時期、退院先の調整を行っていましたが、方法としては地域連携室の担当者が、Excel(エクセル)で患者一覧を作成し、そこに各部門からヒアリングした情報を記載し管理していました。
そのため主治医や病棟、リハビリ部門からすると情報は自部門からの一方通行になっており、他部門の情報については共有されていませんでした。また退院調整会議やベッドコントロール会議というものは行われておらず、最終的には病棟と主治医で退院時期、退院先を決定し、地域連携室へ伝えるという形になっていました。
退院調整アプリを作成
そこでkintoneで退院調整アプリを作成いたしました。管理する内容は基本的にこれまでExcelで管理していた内容をベースに各部門にヒアリングを行い、いくつかの項目を追加しました。例えば医療区分、ADL区分は療養病棟の施設基準であり、地域包括ケア病棟では評価する必要はないのですが、この病院では、入院時に患者サマリーとして評価していましたので、療養病棟への転棟の判断指標として追加しました。またkintoneアプリの一覧については、入院期間の上限60日に近い順に色分けして表示するようにすることで、調整を行う必要がある患者の優先順位がわかりやすくなるようにしました
退院調整をkintoneでのまとめ
こうしてExcelでの管理からkintoneアプリでの管理へとしたことで、地域連携室を介せずに各部門が直接情報を更新できるようになり更新頻度が向上し、他部門の情報も迅速に共有できるようになりました。また急な退院などのイレギュラーが発生した場合などkintoneのコメント機能を活用し情報共有を図ることができるようになりました。さらに情報が「見える化」できたことで、情報を活用したベッドコントロール会議を定期的に実施することとなり、退院調整がスムーズに行われるように業務改善を実現するとともにDXを推進いたしました。
なお、kintoneと電子カルテとのシステム連携プログラムを作成することで、データの入力を自動化できますので、さらなる業務改善を実現することも可能です。お気軽にご相談下さい。