施設基準の管理をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「施設基準の管理をkintone(キントーン)で」ということで、kintoneで病院の職員で施設基準について情報共有を図ったことで施設基準の数値が向上~収益改善を実現した事例をご紹介いたします。

kintone導入前の療養病棟の施設基準管理の課題

kintoneを導入いただいたのは地方都市の60床程度の小規模な療養病院になります。療養病棟の入院基本料の施設基準として、医療区分2と3の割合がありますが、この病院ではkintoneを導入した時点では、医療区分2と3割合が50%をぎりぎり超えている状況でしたので、療養病棟入院基本料2を算定していました。病院として本来は療養病棟入院基本料1を算定したいと考えられていましたが、小規模な病院のため専任の地域連携室担当者も配置できない状況で、病床の稼働を確保することで精一杯の状況でした。

電子カルテから毎日施設基準をkintoneへ連携し共有

そこで、電子カルテとkintoneの連携プログラムを作成し、毎日、電子カルテから入院患者の医療区分及びADL区分を取得し、kintoneアプリにデータを蓄積し、それをkintoneのポータルのお知らせに貼り付けるようにしました。

医療区分アプリの画面
医療区分アプリを貼り付けて共有


そうすることで、kintoneにログインすれば、職員全員が現時点での医療区分2と3割合が確認できるようにしました。ところが、稼働を開始すると、こちらの病院では、医療区分、ADL区分の評価は毎日行われていたのですが、電子カルテへの入力が1週間分ほどまとめて行われており、毎日電子カルテから集計しても最新の状況がわからない状況であることが判明しました。そこで可能な限り毎日電子カルテへ入力してだけるよう院長、事務長を通じて病棟へお願いするとともに、連携プログラムについて、毎日、過去日付の分も連携し直すように改修しました。

kintone導入で職員の意識改革で数字が改善

その結果、日々、病棟の担当者だけではなく、事務長や院長といった経営層も状況を確認できるようになり、職員の意識改革という効果もあり、月を追うごとに医療区分2と3割合は向上し、半年後には療養病棟入院基本料1の基準である80%を超えるようになりました。さらに導入から1年経過後には90%を超える月もあり、安定して療養病棟入院基本料1を算定できるようになりました。なお、この事例においては電子カルテと連携するようにしましたが、電子カルテが導入されていない場合や、連携できない場合においても別途集計結果をkintoneアプリに直接入力して管理することも可能です。また療養病棟の医療区分だけではなく、一般病棟、地域包括ケア病棟の看護必要度や回復期病棟の重症者割合、重症者改善割合などの施設基準においても同様に、kintoneで情報を見える化し、院内で共有することで、意識改革を実現することができ、それが最終的には収益の改善まで繋げることが可能です。

同じようなお悩みをお持ちの場合は、kintoneで業務改善とDX推進を図るためにkintoneの導入を検討されてはいかがでしょうか?お気軽にご相談ください。