病院の経営分析をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「病院の経営分析をkintone(キントーン)で」ということで、kintoneで病院の経営分析を行った導入事例にいついてお話しさせていただきます。

病院の経営資料作成の現状

病院における売上である診療報酬は医事会計システム(レセプトコンピュータ)で管理されています。医事会計システムの病院における導入率は95%以上であり、ほとんどの病院で導入されています。(ちなみに電子カルテの導入率は60%程度です)毎月10日がレセプトの提出期限ですので、ほとんどの病院では前月分の売上について、翌月の10日以降に医事会計システムのデータをもとにスタッフが集計してExcel等にまとめられて事務長や院長、理事長などの経営層へ報告を行われていると思います。報告書のフォーマットは病院によってバラバラで、非常に細かく分析できるような資料を作成されている病院もあれば、入外別の売上、病棟別の売上等がわかる程度の資料にまとめられているところも多いかと思います。経営者的には詳細な分析までできるように資料が欲しいとことですが、その分人も時間も必要になりますので、ある程度のところで妥協しているというところが多いのではないでしょうか?そこで従来は人の手によって時間もコストもかかっていた経営資料の作成をkintoneで行ないたいという要望を病院よりいただきました。

kintoneとレセコン(医事会計システム)をデータ連携

医事会計システムはメーカーによって多少の違いはありますが、ほとんどの医事会計システムが「統計」機能を有しており、毎月の保険収益や自費収益をCSVファイルもしくはExcelで出力できるようになっています。kintoneは標準でCSVファイルを読み込むことができますので、出力されたCSVファイルから売上管理アプリに毎月取り込みを行なうことで月々の売上を管理することが可能です。(ExcelについてはCSV形式で保存し直すことで読み込むことができます)また、CSVファイルもしくはExcelを読み込んでkintoneのREST APIを活用してkintoneアプリにデータを格納するデータ連携プログラムを作成することもできます。医事会計システムが出力するデータの詳細は異なりますが、診療行為ごとにデータが出力されている場合、入外別、病棟別、診療科別、医師別、診療区分別、診療行為別などかなり詳細に分析することが可能です。(データに依存しますので、そこまで細かい分析ができない場合もあります)

月別売上推移グラフ
月別売上推移グラフの画面例


単純な売上の管理では、売上が増えた原因、売上が減った原因まではわかりませんが、細かくデータを見ていくことによって、売上の変化の原因を分析することが可能です。例えば特定の診療行為の算定が急に変化しているとか、特定の医師の特定の診療区分の算定が変化している等をデータを分析することによって発見することができます。その原因は人によるものであったり、診療報酬改定が原因であったりするのですが、データを見える化することで、それをいち早く発見し対処することが可能になります。

病院の経営分析をkintoneでのまとめ

kintoneは表や各種グラフを簡単に作成することが可能ですし、プラグインを使用すれば、見やすいダッシュボードを作成することもできますし、条件によって色を変えたりすることもできます。病院が必要とする内容をより見やすい(分析しやすい)形式で見える化することが可能です。病院のDX推進を実現するためにkintoneの活用を検討されてみてはいかがでしょうか?お気軽にご相談ください。