kintone(キントーン)のカスタマイズ
こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)のカスタマイズ方法」ということで、kintoneをカスタマイズする方法についてご紹介いたします。kintoneはノーコードで自由に業務アプリを作成することができますが、アプリをカスタマイズすることで更に便利になります。例えばカスタマイズによって、レコード一覧画面にボタンを設置し、合計値を出力したりすることが可能になります。
目次
kintoneをカスタマイズする方法
kintoneアプリをカスタマイズするには大きく分けて2つの方法があります。
まず1つめはプラグイン、連携サービス、連携ソリューションを利用してプログラミングすることなくノーコードでアプリをカスタマイズする方法です。そしてもう1つはJavaScript/CSSを使ってローコード(プログラミング)でカスタマイズする方法があります。
ノーコードでカスタマイズする
プラグインや連携サービス、連携ソリューションを利用してカスタマイズする場合、プログラムを書く必要がなく、ノーコードで誰でも簡単にカスタマイズすることができます。ただし、簡単で手軽な分、別途、費用が発生します。ノーコードでカスタマイズする方法としては、連携ソリューションのgusuku Customineでカスタマイズする、連携サービスを利用する、プラグインを導入するの3つの方法があります。
gusuku Customineを利用する
kintoneのカスタマイズに関するサービスとして、アールスリーインスティテュートの「gusuku Customine(カスタマイン)」が有名です。画面でパーツを並べるだけで、JavaScriptファイルを自動生成してくれるのでプログラムを書く必要がなく、色をつけたり郵便番号から住所を検索したりと色々とカスタマイズすることができます。
gusuku Customineでできることは、以下の通りです。
- プロセス管理と連動してレコード追加
- ボタン一発で現在時刻を入力
- 自動採番
- 年度別自動採番
- 特定時付を自動で計算
- PDF表示を素早く簡単に
- 一覧画面と詳細画面を合体
- フィールドの説明を吹き出しで
- テーブルの増減ボタンを左に移動
- ポータル・一覧で簡単打刻
- フォームブリッジでも自動採番
- ドロップダウン絞り込み
- テーブル内の特定レコードの集計
- タブ表示
- ルックアップの自動更新
- ルックアップのマスタを簡単登録
- ルックアップのコピー先を編集可能に
- モバイルアプリの入力サポート
- 絞り込みのできるルックアップ
- プロセス管理の一括承認
- プロセス管理の代理承認
- プロセス管理の申請忘れ防止
- 営業日カレンダー
- 繰り返し予定の登録
- 繰り返し予定の変更
- テーブルも見える一覧
- ログインユーザーに連動
- QRコード・バーコード読み取り
- 宛名シート出力
- 予実管理
- 表記揺れの修正
- 関連レコード出力
- 特定ステータスで自動出力
- 一覧レコード出力
- 見積・請求・納品書出力
- 年齢計算
- 特定条件で必須チェック
- 添付ファイルの必須チェック
- プロセス管理のアクションを行う際に必須チェック
- プロセス管理の承認ステップを表示
- 郵便番号から住所を検索してGoogleマップを表示
Customineは、他にプラグインが不要と思えるほど、かなり色々なカスタマイズを行うことができます。
連携サービスを利用する
連携サービスとしては、トヨクモが提供するkintone連携サービス(外部入力や外部出力、メール、印刷、アプリ間集計、バックアップなど)がよく利用されています。
以下の連携サービスがあります。
・FormBridge:Webフォームにkintone入力
Webフォームによってkintoneユーザーではない組織外の人でもkintoneへのデータ入力を可能にします。
・kViewer:Webページを作成してkintoneのデータを公開
公開したいデータを選んでWebページを作成できます。kintoneユーザーではない組織外の人にも情報共有することができます。
・kMailer:kintoneに登録した宛先にメールを送信
kintone上のアドレス宛に自動でメールを配信します。テンプレートを作成して件名や本文にkintoneの情報を引用できます。
・PrintCreator:kintoneのデータを帳票として出力
既存の帳票デザインに、kintoneのデータを引用できます。はがきやラベルなど各種サイズに対応しています。
・DataCollect:kintoneのデータをExcelのように集計
Excelと同じ感覚で関数を設定して、kintoneのデータを自動で計算できます。複数アプリを横断して集計できます。
・kBackup:kintoneのデータを安全にバックアップ
kintone上のデータや添付ファイルをバックアップします。人的ミスや災害によるデータ消失に対しても安心です。
プラグインを導入する
プラグインについては、たくさんのサイボウズのパートナーから様々な機能のプラグインが提供されていますので、比較検討することが可能です。
その中で非常に便利なプラグインとして、グレープシティの「Krew」シリーズがあります。KrewシリーズにはExcelライクなスプレッドシートを実現するKrewSheet、アプリ間のデータ集計をスケジュール実行できるKrewData、豊富なチャートとピボットテーブルで多彩なデータ表現を実現するKrewDashboardという3つの製品があります。
他にkintoneプラグインを提供しているパートナーとして、TISがあります。こちらでは住所/緯度経度変換プラグイン、関連フィールドデータ一括取得プラグイン、一覧画面編集プラグインをはじめとして非常にたくさんの便利なプラグインがあります。また、帳票印刷のプラグインとして、ソウルウェア社の「RepotoneU」があります。
ここにあげた以外にもたくさんのプラグインがありますので、kintoneのカスタマイズに活用してください。
ローコード(JavaScript/CSS)でカスタマイズする
プログラムを書くことが可能な場合は、JavaScript及びCSSを使ってローコードでkintoneをカスタマイズすることができます。
JavaScriptによるカスタマイズですが、具体的には、JavaScriptでプログラムを書いてファイルに保存し、アプリの設定画面の「JavaScript/CSSでカスタマイズ」画面から作成したファイルをアップロードします。kintoneの標準機能ではできないちょっとした動作(例えば保存時のデータのチェック等)を追加したり、画面操作によって色を変えたり、標準の計算フィールドではできない計算を行ったりすることができます。基本的には、kintone APIを使って、対象のkintoneのイベントをキャッチし、処理を実行することでカスタマイズを実現しますが、詳細については、cybozu developer networkの「JavaScriptを使用したkintoneのカスタマイズ」を参照ください。JavaScript自体はあまり難しくはない開発言語なのですが、kintoneのイベントは非同期(複数の処理が同時に行われる)で発生しますので、注意が必要です。なお、サイボウズよりJavaScriptのエディタープラグインが提供されていますのでこのプラグインを使用することで面倒なファイルのアップロードが不要になります。
CSSによるカスタマイズですが、フィールドの文字や背景色などのデザインを変更することが可能です。なお、CSSではフィールドの値を条件判定してデザインを変更することはできません。
なお、kintoneをカスタマイズするのに、上記のカスタマイズ方法からいずれかを選ぶのではなく、複数の方法を組み合わせてカスタマイズすることも可能です。
kintoneのカスタマイズに関する注意点
なお、プラグインや連携サービスを利用してカスタマイズする場合及びJavaScript/CSSでカスタマイズする場合もkintoneはスタンダードコースで契約する必要がありますのでご注意下さい。(ライトコースではカスタマイズできません)また、kintoneは随時、バージョンのアップデートが行われますが、その影響でカスタマイズ部分が動作しなくなる場合がありますので、注意が必要です。
外部へ委託することも検討する
「kintone(キントーン)開発はプロに依頼する?」に詳しく書いていますが、自分達でカスタマイズすることが難しい場合や、忙しくてカスタマイズする時間が取れない場合、あるいは非常に急いでカスタマイズする必要がある場合などは、kintoneのカスタマイズを請け負う外部の業者へ委託することを検討されたほうがよいでしょう。
kintoneのカスタマイズのまとめ
今回「kintoneのカスタマイズ方法」についてまとめてみましたが、弊社では簡単なカスタマイズから基幹システムとの連携など複雑なカスタマイズまで、様々なkintoneアプリのカスタマイズの経験がございますので、お客様に最適な方法でkintoneのカスタマイズ開発を提供することが可能です。お気軽にご相談いただければと思います。