医療介護グループの一括管理をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「医療・介護グループを一括管理をkintone(キントーン)で」と題して、複数の施設(病院、クリニック、介護施設)を持つ医療介護グループでのkintone(キントーン)活用事例をご紹介いたします。

医療介護グループにおける管理の現状

医療介護において、同じ医療法人が複数の病院を経営していたり、病院がクリニックや介護施設を経営していたり、介護事業者が複数の介護施設を運営していたりするケースはたくさんあります。また病院の世界も近年M&Aが増えており、同一の医療法人だけでなく、医療法人としては別々だけれども同じグループというケースも多々あります。一般的に複数の施設がある場合、「本部」と呼ばれる組織があるのですが、どこかの施設内であったり、どの施設とも異なる場所に本部だけ存在していたりします。このように物理的に離れた場所に複数の施設がある場合、本部ですべての施設の情報を管理することに非常に手間がかかっている状況があるかと思います。

kintone(キントーン)でグループの複数拠点を一元管理

そこでkintone(キントーン)の登場です。kintoneはクラウドサービスですので物理的に離れていても同じ情報を共有することができます。複数の施設間をVPNで接続されているケースもありますが、施設ごとに全く独立している場合も多く見受けらます。ただ、その場合もいずれの施設もインターネットには接続されていますので、kintoneを導入することで複数の施設の情報を一元管理することが可能になります。

事例1:2つの病院を経営している医療法人

都道府県を跨いで2つの病院を経営されている医療法人の事例です。経営者である法人の理事長は常に1つの病院内におられますので、その病院については院内で情報共有されていましたが、もう1つの病院についてはまとめられた資料で報告を受けるという状況でした。両病院間はVPNは導入されていないため、デイリーでの病床の稼働状況などは相互にわからない状況でしたので、それぞれの病院に電子カルテ連携プログラムを設置し、kintoneにデータを集約するようにしたことで理事長は2つの病院の稼働状況や施設基準の達成状況などを把握できるようになりました。また、経営資料についてもそれぞれの病院にレセコン連携プログラムを設置したことにより、毎月、レセプト作業完了後にはすぐに状況を確認できるようになりました。

事例2:3つの病院がある病院グループ

同一都道府県内に病院3つ(それぞれ別の医療法人)を経営している病院グループでの事例です。こちらは独立した本部が存在していました。こちらは全ての病院がVPNで接続されていましたが、経営資料は各病院ごとに異なる形式でそれぞれの病院で取りまとめされており、それを本部で集めていました。そこで本部に電子カルテ、レセコン連携プログラムを設置し、kintoneにデータを集約するようにしました。それによってそれまでバラバラだった日報、週報、月報のフォーマットが統一され、微妙に異なっていた施設基準の計算もすべて同じ計算式で出力されるようになり、病院間の比較もできるようになりました。

事例3:病院と複数の介護施設の医療法人

同一都道府県内で1つの医療法人が病院と複数の介護施設を経営されている事例です。こちらは介護施設が非常に多いために、月ごとの売上の集計に時間がかかることが課題でした。拠点間はVPNで接続されていませんでしたが、介護システムがクラウドシステムのため、中核となる病院内に電子カルテ、レセコン、介護システムとの連携プログラムを設置し、kintoneにデータを集約するようにしました。毎月のレセプト提出後に集計を行い、病院と介護施設の売上がすべて集計されて医療法人全体の売上と医療、介護それぞれの売上、さらに病院、介護施設ごとの売上を見える化を実現しました。

事例4:3クリニックと多数の介護施設のグループ

3つのクリニックと10を超える介護事業所を同一都道府県内に展開されている医療介護グループの事例です。こちらは独立した本部が存在し、各拠点とはVPNで接続されていました。こちらの要望は日報と月報の自動化、さらにクリニックや複数の介護サービスを利用している患者=利用者が多く存在するとのことで、患者=利用者ごとの各施設の利用状況(回数、売上)を把握したいとのことでした。そこで本部に電子カルテ、レセコン、介護システムとの連携プログラムを設置し、毎日、それぞれのデータを集計することで日報を、毎月、レセプト提出後に月報を自動作成するとともに、患者=利用者ごとの集計を実現しました。

医療介護グループの一括管理をkintone(キントーン)でのまとめ

今回、ご紹介した事例は医療介護の法人ですが、一般の企業、組織においても複数の拠点(店舗、事業所)がある場合は同様です。いずれもkintoneがクラウドサービスであることで、物理的に離れた複数の拠点から情報を集約し、それぞれの拠点からkintoneを利用することで情報の共有及びkintone上での一元管理を実現いたしました。なお、拠点からkintoneへの接続については、それぞれの拠点のネットワーク管理者と協力の上、kintoneのIPアドレス制限等を活用しセキュリティを確保していることを付け加えておきます。
kintoneはこのように複数の拠点間での情報共有及び一元管理に非常に有効ですので、ここで挙げた事例のようなお悩みをお持ちの場合には、ぜひ、ご検討いただければと思います。お気軽にご相談下さい。