kintone(キントーン)とレセコンは連携すべきか?

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
先日「kintone(キントーン)と電子カルテは連携すべきか?」というテーマを取り上げましたが、今回は「kintone(キントーン)とレセコンは連携すべきか?」ということでkintoneと病院や診療所などの医療機関の基幹システムであるレセコンとの連携についてまとめてみました。

レセコンとは

レセコンとはレセプトコンピュータの略で、医事会計システム、医事コンとも呼ばれレセプト(診療報酬明細書)を作成するソフトウェアのことです。今ではほとんどの医療機関が導入しており電子レセプトの普及率は96.2%です。

kintoneはレセコンと連携すべきか?

さて、タイトルの答えですが「目的によっては連携あり」です。目的としては、2つ考えられます。一つは「経営分析したい」で、もう一つは「電子カルテ未導入、もしくは電子カルテとは連携できないけれど、できるだけリアルタイムの情報を得たい」という場合です。

経営分析したい

kintoneを理事長、院長、事務長といった経営層や経営管理部門で使用する場合には、レセコンと連携して経営分析を行いたいというニーズがあるかと思います。「kintone(キントーン)で病院の経営分析」、「kintone(キントーン)と電子カルテ・レセコンの連携」でも書いていますが、レセコン(医事会計システム、医事コン)にはほとんど「統計」機能があります。(有料のオプションの場合もあります)この「統計」機能では、レセコンによって情報の粒度は異なりますが、診療行為単位や診療区分単位で診療実績の詳細、または集計結果をCSV(もしくはExcel)で出力することが可能です。そのCSVを毎月、レセプト提出後にkintoneに手動もしくは連携プログラム経由で取り込むことで、入外別、病棟別、診療科別、医師別、診療区分別、診療行為別に診療実績を集計することができます。毎月の推移を分析することで経営的な課題の洗い出しや、対策を行った後の効果測定に利用することが可能です。

リアルタイムの情報を得たい

電子カルテ未導入、もしくは電子カルテとは連携できないけれど、できるだけリアルタイムの情報を得たい場合にレセコンと連携するケースがあります。かなり限られますが、一部のレセコンについては、メーカーが病院等に対してデータベースを公開するものがあります。またORCA(日医標準レセプトソフト)の場合、APIが公開されており、APIがサポートしている情報については、リアルタイムでの取得も可能です。あとは患者情報についてのみ1日1回CSVを出力して手動でkintoneに連携するということもあります。このようにすることで、電子カルテを導入していない、もしくは電子カルテと連携しなくても、患者情報だったり、入院患者リストといった情報をリアルタイムに近いタイミングでレセコンから取得しkintoneに連携させることが可能となります。

kintoneはレセコンと連携すべきかのまとめ

上記のいずれもニーズがない場合、kintoneを例えば情報共有を目的として、ワークフローやグループウェア的な使い方をする場合や、現場での利用を目的として、日常の業務改善のために使用する場合などについては、レセコンと連携する意味はありませんので不要です。すなわち、kintoneを何を目的に導入するか?によって、判断することとなります。

弊社ではkintoneと複数メーカーのレセコンを連携した経験がございますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。