病院の業務日報をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「病院の業務日報をkintone(キントーン)で」ということで、kintoneで病院の業務日報を作成した事例をご紹介いたします。

今回の事例は地方の200床強のケアミックス病院になります。こちらの病院では従来、院内の各部門に於いてExcel(エクセル)で業務日報を作成されて印刷した紙として日々提出されていました。毎日、業務終了時に、検査科であれば、検査種別ごとの検査件数を、放射線科であれば各撮影件数を集計され、それを業務日報に記載、押印し事務長へ提出されており、それぞれの部署でかなりの手間=時間がかかっていました。そこで、kintone(キントーン)を導入される際に、可能な限り手間をなくしたいとのことで業務日報アプリを作成することとなりました。

kintoneで病院の業務日報アプリの作成

業務日報アプリを作成するにあたり、まずは従来、使用されていたフォーマットを各部門より入手し、分析を行った後、各部門のヒアリングを実施し、記載内容、例外の扱い等を詳細に確認させていただきました。そして確認した結果に基づき、可能な限り、電子カルテ等から自動で取得できる情報は連携できるように電子カルテのデータベースについて調査を実施し、自動連携する項目と手入力していただく項目を明確にしました。さらに、各部門ごとに集計を行う時間、回数を確認し、最終的な仕様を確定し、業務日報アプリの作成と連携プログラムの開発、スケジューラーの設定等を実施しました。

電子カルテとの自動連携でデータ取得

具体的には放射線科の業務日報の場合、単純撮影、CT、MRI、マンモグラフィーなどの撮影件数を、検査科の場合は検査種別ごとの検査件数を、医事課の場合は入院、外来の患者数を、リハビリテーション科の場合は、疾患別リハの件数等を電子カルテのオーダーの実施状況等から取得するようにしました。
なお、地域連携室の業務日報の場合、電子カルテ等から情報を取得する必要がないので、業務マスタと連携先マスタを作成して、連携先への訪問、院外との調整、院内の調整、患者の相談対応などの業務ごと、連携先ごとにかかった時間がわかるような形式で業務日報を作成しました。

病院の業務日報のペーパーレス化と業務改善を実現

このように業務日報をkintoneアプリ化したことで、ペーパーレス化を実現するとともに、各部門で手間がかかっていた件数のカウントや集計の手間がなくなり、毎日、自動で集計された結果の確認(必要であれば修正も可能)を行い、必要であれば補足コメントを入力し、ボタンクリックするだけで上長へ報告が完了するようになりました。1日15分程度の業務改善ですが、月間にすれば7.5時間、年間にすれば90時間、それを各部門で実現しましたので、十分な費用対効果を得ることができました。
さらに副次的な効果として、日々のデータがkintoneに蓄積されていきますので、集計し統計・分析することも可能になりました。

kintoneは使い方次第で、十分な費用対効果を得ることができますので、DX推進、業務改善を考えられている場合、有効な選択肢になるかと思います。ぜひ、お気軽にご相談いただければと思います。