病院へのkintone(キントーン)導入構成例
こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「病院へのkintone(キントーン)導入構成例」ということで、これまで様々な病院へkintoneを導入してきた経験を踏まえて、病院でのkintoneの導入は必要最低限、こういった構成で行なったほうがよいのでは?ということをまとめさせていただきます。
目次
前提となる病院=電子カルテ導入済みの中小病院
まずkintoneを導入する病院は中小病院を想定しますが、急性期か回復期、慢性期、ケアミックスなど病棟種別は問わない形とします。また電子カルテについては、導入されており、その電子カルテとシステム連携が可能という前提とさせていただきます。
病院全体へkintoneを導入する場合のスペースの構成
kintoneにはスペース(チーム単位で必要なコミュニケーションやアプリを集約できる機能です。参加者を選んでスペースを作り、参加者同士で議論したり、情報を共有したりできます。)というものがありますので、病院の組織体に合わせてスペースを分けたいと思います。スペースは、経営管理、地域連携室、病棟・外来、コメディカル、委員会、共通とします。(実際に導入する際のスペースの名称は実際の組織名に合わせたほうがわかりやすいです)そしてそれぞれのスペースの下に業務アプリを作成していきます。では、スペースごとに見て行きたいと思います。
経営管理スペース
このスペースは、基本的に病院の経営層が参加します。参加ユーザーは理事長、院長、事務長、診療部長、各部署の所属長、経営管理部門等になるかと思います。配置するアプリは、レセコン(医事会計システム)と連携し診療実績を集計した診療実績アプリ(入外別、病棟別、診療科別、診療行為別、医師別等)、電子カルテと連携し病棟の稼働状況を把握できる入院状況アプリ、同じく施設基準の状況を把握できる施設基準アプリ等になります。また、これらのアプリのデータをわかりやすく見ることができるようにKrewDashboardで作成したダッシュボードアプリも配置します。
- 総合診療実績アプリ
- 病棟別診療実績アプリ
- 診療科別診療実績アプリ
- 診療行為別診療実績アプリ
- 医師別診療実績アプリ
- 入院状況アプリアプリ
- 施設基準アプリアプリ
- 経営ダッシュボードアプリ
地域連携室スペース
このスペースは、基本的に地域連携室が参加します。それに加えて入院判定を行うために医師、病棟(師長クラス)が参加します。配置するアプリとしては、入院相談、相談記録、退院調整、入退院予定等になります。また連携先マスタも必要です。
- 入院相談アプリ
- 相談記録アプリ
- 退院調整アプリ
- 入退院予定アプリ
病棟・外来スペース
このスペースは、基本的には看護部のメンバーが参加します。配置するアプリは各病棟の患者の状況を把握するために電子カルテと連携した入退棟管理、各病棟ごとの施設基準を把握するために施設基準になります。
- 入退棟管理アプリ
- 施設基準アプリ
コメディカルスペース
このスペースは、基本的に看護部以外のコメディカルのメンバーが参加します。配置するアプリは各部署の電子カルテ等と連携した業務日報になります。
- 業務日報アプリ
委員会スペース
このスペースは各委員会メンバーが参加します。配置するアプリは各委員会共通で使用する委員会議事録、研修参加記録、そして医療安全委員会のインシデントレポートになります。
- 委員会議事録アプリ
- 研修参加記録アプリ
- インシデントレポートアプリ
共有スペース
このスペースの参加者は病院の全職員になります。配置するのは、稟議申請、出張申請、出張精算といった申請業務アプリと、グループウェアとして、ファイル管理、スケジュール管理、施設予約等になります。
- 稟議申請アプリ
- 出張申請アプリ
- 出張精算アプリ
- ファイル管理アプリ
- スケジュール管理アプリ
- 施設予約アプリ
病院へのkintone導入構成例のまとめ
これらが病院全体へkintoneを導入する場合の標準的な構成になるかと思います。スペース、アプリとも必要最低限の構成ですので、病院によってはもっとたくさんのスペース、アプリが必要になるかと思います。また出来高病院とDPC病院では必要な経営指標は異なりますし、病棟種別によって必要となる情報も違います。病院全体へ導入するのではなく、特定の部門だけに導入したいという場合もあるでしょうし、病院だけではなく、同じ医療法人内のクリニックや介護事業所についても情報共有したい場合もあるかと思います。まずは病院全体にkintoneを導入する場合のイメージとして今回の内容を捉えていただければと思います。kintoneはユーザが自由に構成を考えることができますし、業務に合わせて最適な形で導入することが可能です。導入にあたっては十分にヒアリングをさせていただき、ご提案させていただきますので、お気軽にお問合せください。