kintone(キントーン)で売上管理
こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)で売上管理」ということで、kintoneで売上管理アプリを作成した事例をご紹介いたします。
目次
売上管理とは
売上管理とは、売上金額を集計し、目標に対する達成度や前月・前年実績との対比、原価の比率などを明らかにすることです。売上管理では、週次や月次、年次期間に区切って分析したり、売上目標までの達成率を確認したり、過去の売上実績との比較を行ったりします。また、全体の売上管理だけでなく、部門別(チーム別)・担当者別・商材別などの細かいカテゴリーに分けて売上管理を行います。細分化した売上管理は、多角的かつ複合的に自社の売上傾向や課題の分析をおこない事業の発展につなげることが目的です。
売上管理を行うメリット
さて、中小企業であれ大企業であれ、企業の規模に関わらず当然ですが、「売上管理」は行われています。では、その「売上管理」をkintoneで行うメリットは何でしょうか?
売上に関する情報の共有が容易にできる
kintoneに売上に関する情報を集約し管理することで、組織内において売上に関する情報の共有を図ることが可能になります。また、kintoneは情報に関するアクセス権限の設定を細かく行うことができますので、情報にアクセスできるユーザーとアクセスできないユーザーをきちんと分けることで、情報を享有したい範囲のユーザにだけに限って共有することができます。
様々な切り口で売上データの集計が可能
kintoneは様々な条件でレコードを集計することができます。レコードの持ち方にもよりますが、日単位、週単位、月単位、四半期単位、年単位というように異なる期間で集計することはもちろん、部門ごと、商品ごと、担当者ごとに売上を集計することも可能です。また、その集計の条件を変更し再集計することも容易にできます。
蓄積した売上データを分析できる
kintoneはWebデータベースでもありますので、データを蓄積することはもちろん、簡易的なBIツールのように、蓄積されたデータをグラフ(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなど)や表として表現することも可能です。こうした機能により、現状を把握しやすくなり、課題の抽出など分析を行うことができます。
売上管理の事例
kintoneで売上管理を行われているところはたくさんありますが、その一つとして中小病院での事例をご紹介いたします。病院の場合、売上は基本的には医業収益になります。医業収益の売上の内訳としては保険診療による売り上げと自費による売り上げで構成されます。これらの元となるデータは、医事会計システム(レセコン)に入力、集計されています。そのデータを医事会計システムの統計機能を用いてCSV出力し、それを集計してkintoneアプリに取り込み管理するようにしました。なお、医事会計システムによってデータの粒度は異なるのですが、こちらの病院で使用されている医事会計システムでは、日別でかつ患者の診療行為別のデータが出力できましたので、細かい分析が可能となるようなアプリ構成としました。
総合診療実績アプリ
月別に入院/外来、保険/自費で集計した結果を格納します。このアプリだけで医業に関する売上の全体を把握できます。
病棟別診療実績アプリ
月別に入院に関する売上を病棟別に集計した結果を格納します。病院の場合、売上のかなりの部分が入院に関する売上ですので、その入院の内訳として病棟別の売上を管理します。
診療科別診療実績アプリ
月別の売上を診療科別に集計した結果を格納します。入院/外来とも診療科別に集計することで、それぞれの内訳として診療科別の売上を管理します。
医師別診療実績アプリ
月別の売上を医師別に集計した結果を格納します。入院/外来とも医師別に集計することで、それぞれの内訳として医師別の売上を管理します。
診療区分・診療行為別診療実績アプリ
月別の売上を診療区分・診療行為別に集計した結果を格納します。入院/外来とも診療区分・診療行為別に集計することで、それぞれの内訳として診療区分・診療行為別の売上を管理します。
上記のアプリを作成し、毎月、レセプト提出後に医事会計システムの統計データを集計しアプリに蓄積しました。さらにそれをグラフ化することで売上全体及びそれぞれの内訳ごとの推移を把握できるようにしました。さらにこれをkintoneのスレッド機能とお知らせ掲示板機能を使って、ダッシュボード的に確認できるように設定することで、いつでも簡単に月々の売上を確認できるようにしました。
kintoneで売上管理まとめ
今回の事例は病院でしたが、それ以外の企業においても、同様にkintoneで売上管理を行うことで、売上情報の共有と見える化を図ることができるようになります。また、蓄積されたデータを分析することで、現状の把握と、過去の推移の傾向から今後の傾向を予測することが可能となります。また、kintoneのコミュニケーション機能を用いて、関係者で次のアクションについてディスカッションを行うことで迅速な意思決定を実現することができるようになります。ぜひ、kintoneでの売上管理を検討されてはいかがでしょうか?お気軽にご相談下さい。