kintone(キントーン)と基幹システムの連携

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)と基幹システムの連携」ということで、kintoneと基幹システムとの連携について取り上げたいと思います。

基幹システムとは

基幹システムは、企業の基幹となる業務システムの総称です。基幹システムという決まった枠組みやパッケージがあるわけではなく、販売管理システムや購買管理システム、在庫管理システム、会計システム、人事給与システムなどが含まれています。業種によって基幹とする業務はそれぞれ異なりますので、基幹システムと一口に言っても、どの業種で使われているかによってシステムが変わります。例えば、会計システムや人事給与システムは多くの業種にとって基幹システムとなりますが、在庫を持たない業種にとって在庫管理システムは基幹システムではありません。また、製造業においては他の業種と違い、生産管理システムが基幹システムとなります。すなわち、企業の業務の中心となるシステム=基幹システムと理解いただければと思います。つまり、病院の場合は、電子カルテ、レセコンが基幹システムになります。なお、基幹システムと混同されやすいものとして、ERP(Enterprise Resource Planning)があります。ERPは独立して動く基幹システムのデータベースを統合して一元管理するシステムです。

kintoneと基幹システムの連携

kintoneはあらゆる業務をシステム化できますので、業務で利用できる在庫管理システムを作ることは可能です。しかし、販売管理システムや会計システム、人事給与システムなどについては、kintoneだけで全てをまかなうには荷が重いというか、専門のシステムと比較するとどうしても使いにくい部分であったり、実現が難しい機能などが出てきてしまいます。つまり、kintoneだけで基幹システムを構築することはできないことはないですが、あまりお勧めはできません。kintoneだけで基幹システムを構築するのはお勧めできませんが、基幹システムとkintoneを連携することで、ERPの代わりに、kintoneを基幹システムのフロントとして使うというのはどうでしょうか?

フロントとして使う

フロントとは、ユーザー(利用者)からのデータの入力や、データの検索、閲覧、集計など、ユーザーアクセス周りを行うシステムのことで、それをkintoneで実現することができます。基幹システムは、オンプレミスで稼働している場合が多く、外部からアクセスできなかったり、ユーザーインタフェイスが使いにくい場合でも、改修するには多額の費用がかかります。そこで、基幹システムとkintoneを連携し、基幹システムのフロントとしてkintoneを活用することで、外出先などからモバイルでアクセスしたり、画面を必要な項目だけ表示するようにカスタマイズしたりすることが可能になります。例えば財務会計システムの請求書の出力や商品管理システムの発注書の出力、勤怠管理システムの勤怠状況の入力、受注管理システムのデータの登録などをkintoneで行うことができます。

フロントとして使うメリット

kintoneをフロントとするメリットとしては、入力フォームを自由にドラッグ&ドロップで作成できるということや、スマホやタブレットなどを使って外出先などから基幹システムのデータにアクセスできること、フロントには必要なデータのみ連携することで膨大なデータを検索することなく簡単に必要なデータにアクセスできるようになる、任意のデータを簡単にグラフ化し分析できるなどがあります。

データ連携

kintoneを基幹システムのフロントとして利用するには、kintoneと基幹システムのデータ連携を行う必要があります。データ連携の方法としては、「kintone(キントーン)のシステム連携」にも書きましたが、CSVを使って連携するか、kintone REST APIを活用し連携プログラムを作成し連携する必要があります。CSVを使って連携する場合は、kintoneの標準機能でCSVの入出力は可能ですが、手作業で行う必要がありますので、連携頻度は少なくする必要がありますので、連携プログラムを作成することをお勧めいたします。とはいえ、連携プログラムの作成は簡単ではありませんので、外部の専門の業者に依頼する必要があります。費用はかかりますが、基幹システムを改修する費用に比べれば安価に実現可能だと思います。

kintoneと基幹システムの連携のまとめ

kintoneと基幹システムを連携しフロントとして活用するだけではなく、基幹システムに足りない機能をkintoneで作成し補うことで、基幹業務だけではなく、周辺業務まで一気通貫な仕組みを実現し、全体効率の向上を図ることも可能です。基幹システムとkintoneを連携するメリットは非常に大きいので、連携を検討されてみてはいかがでしょうか?

弊社ではkintoneと病院の基幹システムである電子カルテ、レセコンや、介護事業者の基幹システムである介護請求システムとの連携の経験が豊富です。また、給与システムや勤怠システム、財務会計システムとの連携の経験もございますので、kintoneと基幹システムの連携を検討される際にはご相談いただければと思います。