kintone(キントーン)の関数

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)の関数」ということでkintoneの関数についてまとめてみました。

kintoneの関数について

kintoneではExcelのように関数を使用することができます。kintoneの場合、アプリに計算式として関数を設定することで、レコード内の複数の項目の合計値を計算したり、他のフィールドの入力値・選択状態に応じて計算することができます。計算式を利用できるのは計算フィールドまたは文字列(1行)フィールドになります。計算式は、参照するフィールドのフィールドコードを利用して記述します。

利用できる関数

SUM

SUM関数は数値のフィールドコード、値が数値になる計算式、または数値を合計します。複数の数値フィールドに入力された値を合計するときや、テーブル内の数値や時間を合計するときに使用します。

構文:SUM(数値1, [数値2], …)
SUM関数には、数値型の引数を必ず1つ以上指定します。「数値2」以降の引数は任意です。数値型の引数として「数値1」や「数値2」などに指定できるのは、数値フィールドのフィールドコード、値が数値になる計算式、または数値です。

YEN

YEN関数は計算結果を、指定した桁数で四捨五入し、3桁ごとの桁区切りの「¥(円)」形式で表示します。文字列フィールドで「¥(円)」形式の計算結果を表示したい場合に使用します。

構文:YEN(数値, 桁数)
YEN関数には、引数として「数値」と「桁数」の両方を必ず指定します。「数値」の引数に指定できるのは、数値フィールドのフィールドコード、値が数値になる計算式、または数値です。
「桁数」の引数には、四捨五入する小数点以下の桁数を指定します。小数点の左側(整数部分)で四捨五入したい場合は、0または負の数値を指定します。

DATE FORMAT

DATE FORMAT関数は日時の形式やタイムゾーンを変更します。日時や日付などの値を指定した日時形式の文字列に変換します。日付や時刻をほかの文字列と結合する場合にも、DATE_FORMAT関数を使用します。

構文:DATE_FORMAT(日時, "日時の形式", "タイムゾーン")
DATE_FORMAT関数には、第1引数(日時)、第2引数(日時の形式)、第3引数(タイムゾーン)を指定します。第1引数には、表示形式を指定したい日時を指定します。フィールドコード、UNIX時刻、または計算式で指定します。第2引数には、日時の形式を指定します。日時の形式は、次の方法で指定します。

  • 日時の形式を直接指定する
  • フィールドコードで指定する

第3引数には、タイムゾーンを指定します。第1引数で時刻フィールドまたは日付フィールドを指定した場合は、「Etc/GMT」(協定世界時のタイムゾーンID)を指定します。「Etc/GMT」以外を指定すると、時刻や日付のずれが発生する場合があります。

IF

IF関数は条件を指定し、その条件の真偽によって異なった値を返します。

構文:IF(条件式, 真の場合に返す値, 偽の場合に返す値)
IF関数には、引数として「条件式」、「真の場合に返す値」、「偽の場合に返す値」を指定します。IF関数は、複数の関数や計算式を階層構造(入れ子)で記載できます。長い計算式は、改行やインデントを使って見やすく表示できます。

AND

AND関数は計算式で指定した条件が全て真となる時は真を返し、そうでなければ偽を返します。32個までの引数を指定できます。

構文:AND(条件式1,条件式2, …)
条件式では以下の演算子が利用できます。

  • =
  • !=
  • <>
  • <
  • >
  • <=
  • >=

数値型のフィールド(数値フィールドなど)を比較する場合は、上記の演算子がすべて利用できます。文字列型のフィールド(文字列(1行)フィールドなど)を比較する場合は、「=」「!=」「<>」のみが利用できます。

OR

OR関数は計算式で指定した条件のいずれかが真となる時は真を返し、そうでなければ偽を返します。32個までの引数を指定できます。

構文:OR(条件式1,条件式2, …)
条件式はAND関数と同様です。

NOT

NOT関数は条件を反転させます。条件式が偽のときは真を返します。条件式が真のときは偽を返します。

構文:NOT(条件式1)
条件式はAND関数、OR関数と同様です。

ROUND

ROUND関数は指定した桁数で数値を四捨五入します。

構文:ROUND(数値, [桁数])
「桁数」は省略できます。「桁数」を省略した場合は、「0」を指定したとみなされます。「数値」に指定できるのは、数値フィールドのフィールドコード、値が数値になる計算式、または数値です。「桁数」の引数には、桁数を指定します。小数点以下の桁を処理したい場合は、正の数を指定します。小数点の左側(整数部分)を処理したい場合は、0または負の数を指定します。

ROUNDDOWN

ROUNDDPWN関数は指定した桁数で数値を切り捨てます。

構文:ROUNDDOWN(数値, [桁数])
数値、桁数については、ROUND関数と同様です。

ROUNDUP

ROUNDUP関数は指定した桁数で数値を切り上げます。

構文:ROUNDUP(数値, [桁数])
数値、桁数については、ROUND関数と同様です。

CONTAINS

CONTAINS関数は指定したフィールドが条件(選択肢)と一致しているか、またはテーブル内に条件(検索文字列)と一致する行があるかどうかを判定します。CONTAINS関数を使って、以下のような条件を判定できます。

  • チェックボックスフィールドや複数選択フィールドで、指定した項目が選択されているかを判定する
  • テーブル内のフィールドの値について、指定した文字列と完全一致する値を含む行があるかを判定する

また、判定した結果をIF関数と組み合わせて利用できます。

構文:CONTAINS(フィールドコード, "検索文字列")
CONTAINS関数には、引数として「フィールドコード」と「検索文字列」の両方を必ず指定します。フィールドコードの引数には、検索対象にするフィールドのフィールドコードを指定します。次のフィールドが指定できます。

  • チェックボックス
  • 複数選択
  • テーブル内のフィールド
    • 文字列(1行)
    • ラジオボタン
    • ドロップダウン
    • ルックアップ(コピー元が文字列型の場合)

CONTAINS関数を含む計算式をテーブル内に設定する場合は、次のフィールドを引数として指定できます。

  • 同じテーブル内のチェックボックス
  • 同じテーブル内の複数選択

「検索文字列」の引数には、検索する文字列を、ダブルクォーテーション(")で囲んで指定します。「検索文字列」で指定した文字列と完全一致する値があった場合に、真を返します。

kintoneの関数のまとめ

kintoneの関数を利用することで大変便利になりますので、関数を利用されることをお勧めいたします。なお、ExcelにはAVERAGE関数、IFS関数、SUMIF関数などがありますが、kintoneにはありません。kintoneの標準機能にない関数を使用したい場合は、JavaScriptカスタマイズを行うか、データ連携サービスを利用する必要があります。データ連携サービスとしてはトヨクモ株式会社が提供する「データコレクト」があります。なお、データコレクトを利用することで標準機能ではできないアプリ間の集計も可能になりますので、大変便利ですので、検討されてはいかがでしょうか?