地域連携室の業務改善をkintone(キントーン)で

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回のテーマは「地域連携室の業務改善をkintone(キントーン)で」ということでkintoneを活用した病院の地域連携室の業務改善の事例について紹介させていただきます。

地域連携室とは

まず地域連携室についてですが、病院により地域連携室、地域医療連携室、医療連携科、患者支援室、医療福祉相談室、連携センターなど様々な名称で呼ばれている部署になります。患者がスムーズに病院へ入院(受診)できるように、また病院から退院・転院することができるように、他の医療機関や介護施設等とを繋ぐ役割を担っています。また、入退院がスムーズに進むようにするために院内連携の推進部署としての役割も求められます。また経営的に見た場合には、患者を確保するための病院の営業部門でもあり非常に重要な部署です。

地域連携室の主な業務としては、紹介患者の受入れを行なう前方連携(主に地域の医療機関(クリニック、病院)からの入院相談等)と、入院中の患者の退院支援を行なう後方連携(退院調整・医療福祉相談)があります。

前方連携へのkintone導入事例

前方連携については、「kintone(キントーン)で入院相談の迅速化で病床稼働率向上」で書きましたが「入院相談」アプリを作成し、紹介から入院判定、紹介元への回答にかかる時間の大幅な迅速化を図ったことで、病床稼働率が大幅に向上いたしました。また他の病院においてもFAXで届く診療情報提供書をコピーして関係部署へ展開していたために手間と時間がかかっていたものがkintone上で情報共有を図ったことで、大幅に手間が軽減され時間も短縮され、さらにペーパーレス化を実現することができました。
また新たに入院患者を受け入れるためには、現在及び未来の病床の空き状況を正確に把握しておく必要がありますが、現在の在棟患者を把握できる「在棟患者一覧」アプリを用意することで、即時に空き状況を把握できます。(男部屋が何床、女部屋が何床空いているかなども)また、未来についても電子カルテで入院予定、退院予定を入力する運用を行っていれば、連携プログラムを作成することにより、未来の○月○日の空き状況を確認することも可能になります。
このように前方連携についてkintoneで業務改善を行うことでスムーズな入院患者の受け入れが可能となり、病床稼働率の向上を図ることが可能です。


後方連携へのkintone導入事例

後方連携についても「kintone(キントーン)で退院調整(ベッドコントロール)」で書きましたが、kintoneで「退院調整」アプリを作成したことで複数部署における院内連携が円滑になり、適切な退院時期の調整=ベッドコントールを実現しました。特に急性期、回復期の病院にとっては、適切なタイミングで退院・転院を行うことが診療単価を下げないために重要ですので、条件によって色を変えたりkintoneのリマインド機能を使って通知を行ったりすることで適切な退院・転院の管理ができることは経営的にも重要です。また「kintone(キントーン)で相談記録アプリで地域連連携室の業務改善」に書いたように、「相談記録」アプリを作成したことで従来のExcelでの相談管理と比較して、相談に対するレスポンスが大幅に向上するとともに、対応漏れを防止するなど成果を上げることができています。


地域連携室といっても急性期、回復期、慢性期では細かいところでは業務が異なりますが、kintoneの場合は、それぞれの病院の業務に合わせてアプリを作成することができますので、それぞれに最適な前方連携、後方連携の業務を行うことが可能です。

複数の連携する医療機関でのkintone活用

さらにkintoneのゲスト機能を用いることで、複数の連携する医療機関(病院)とkintoneで情報を共有することもできます。それぞれの医療機関(病院)間で、転院予定の患者情報を共有し、kintone上で受け入れ可能か不可かを判別し回答したり、それぞれの医療機関(病院)ごとの空床情報を共有することで円滑な患者の紹介を行うことが可能になります。

地域連携室の業務改善をkintoneでのまとめ

電子カルテが導入されている病院だけではなく、電子カルテが導入されていない病院においても、地域連携室の業務をkintoneでアプリ化することで大幅な業務改善を実現することが可能です。それによって病床の稼働率が少し向上するだけでも経営的には大きな差が出てきます。費用対効果という観点で捉えても十分に効果が見込めますので、ぜひ、kintoneの導入を検討いただければと思います。弊社は病院の地域連携室へのkintone導入の経験が豊富ですので、お気軽にご相談下さい。